中学生の娘にうつ病かもしれないと言われて【10】担任の先生と面談

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私は乱れる呼吸を落ち着かせながら

職員室のドアをノックしました。

中学生の娘にうつ病かもしれないと言われて【9】1周まわってスクールカウンセラーという選択

こちらの続きです。

担任の先生は年配の女の先生で

シャープな顔立ちをした、少し厳しそうな印象を与える先生です。

娘はこの先生が大好きで話題によくあがっていましたが

私が話しをしたことがあるのは、1学期の個人懇談会くらいでしょうか。

先生は職員室の並びにある生徒指導室へ案内してくれました。

先生と向かい合って座り、先生の背後には

9時10分を指す掛け時計が目に入り

私は少し緊張して背筋が伸びました。

先生ははじめに

差支えなければ、メモを取らせてもらってよろしいですか?

と聞いてきました。

私はもちろん了承し、先週の話をはじめました。

実は先週、娘が「家族みんなに聞いてもらいたいことがある」と言いまして

自分はもしかしたらうつ病かもしれないと言われました。

先生は悲痛な表情を浮かべ、静かに相槌を打ちました。

私は

なぜそう思うのか、現在本人が感じている症状など

そしてそこから娘と重ねてきた話しの内容を

順番に先生に伝えました。

私が先生に話すべきだと思ったのは

娘の状態を理解していただきたい

家族で支えて回復に向かって進みたいので、力を貸してほしい

欠席日数による高校受験の影響の心配

そんな理由からです。

こんなことを一方的に話しているとき

私はすごく自分の気持ちが落ち着いていくのがわかりました。

先生から放たれる空気でしょうか。

この先生はちゃんと話を聞いてくれる

そんな安心感があり、娘がこの先生のことが大好きだということも納得できました。

先生は私の話しがひと段落つくまで

否定することも遮ることももちろんしませんでした。

私の話しがひと段落ついたあと、

先生が学校での様子を話し始めました。

友達やクラスメイトへの思いやり、明るくふるまう様子

時々無理しているのではと感じることもあったそうです。

ものすごく生真面目で、しんどい性格。

先生は娘の気持ちを尊重し、そして寄り添ってくれました。

それと同時に

私の葛藤も共感してくれました。

先生にもお子さんがいらっしゃいます。

よその子には優しい言葉をかけてあげられるのに

我が子は将来のことを心配して焦ってしまう。

まさに私が感じているようなことは、先生にも経験があると。

そして欠席日数の話をされました。

こんなご時世ですから、欠席日数はそこまでシビアに考えなくてもいいです。

変な話、なんとでもなります。

それよりも心配なのは、欠席することによってテストなどの点数が下がり

成績が落ちることです。

できるならなるべく試験は受けて

少しでも点数を得られることが重要です。

日数は気にせず休ませてあげてくださいと先生は言いました。

私から見た娘は…

と私は話し始めました。

素人判断ですけど、うつ病ではないと思っていて

どちらかというと甘えているというか。

そう見えるのはおそらく娘は初期の、

本当に初期の段階で話してくれたんだと思います。

本来なら中々言いだせないタイミングだったと思うんですけど

話してくれたおかげで早い段階で知れて。

それを大事にしてあげたいっていうか…。

先生は深くうなずき

そうです、ほんと中々言えないですよ!

と言いました。

人によったら家庭によったら、もしかしたらお尻を叩いて

頑張らせて乗り越えるのかもしれない。

でも我が家では、そうしない。

先生はその気持ちを受け止めてくれました。

私は最後に心療内科の話をしました。

本人は病院に行って相談したい気持ちはある。でもスクールカウンセラーは抵抗がある。

そこからネットで病院を探してみたけれど

中々行動に移したいと思える場所がなく、

まずはスクールカウンセラーにお母さんが会ってみて

様子を見くるのはどうかと提案したら、それには賛成してくれたと伝えました。

先生はそれに大賛成のようで

今予約をとれますよ

と言ってくれました。

その時点で時刻は9時半を過ぎようとしています。

先生、時間…

先生は「ちょっと待っててくださいね」と言って部屋を出ました。

他の先生にお願いしてきたので、少しくらい遅れても大丈夫です。

戻ってきてそう言った先生の手には、1冊のファイル。

スクールカウンセラー(SC)の予約表のようです。

SCが学校に来る日が限られているので

その日から約10日後に予約を取りました。

最近しんどそうだなと感じることもあったので

お話をうかがうことができてよかったです。

お嬢さんの状態は3年生の教職員全体に共有し、サポートします。

どうか無理せずに休ませてあげてください。

最後に先生がこう言いました。

私は深く頭を下げてお礼をいい

学校をあとにしました。

続きます

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